Jean-Pierre Blanger
R&D Director
Ricoh France
ジャン=ピエール・ブランジェ
リコーフランス・研究開発部長
「リコーフランスにとって研究開発拠点分散のメリットとは」
リコーは1993年にフランスに直接進出し、自社製造機器の販売を手がけている。以来、同社はその技術力の進歩と並ぶ急速なペースで、フランスでの展開を進めてきた。コピー機がデジタル化し、ネットワーク機器となり、そして多機能プラットフォームへと進化を遂げるにつれ、同社はメーカーであると同時にイノベーションの中心的存在としての位置づけを強化。現在はリコーフランスの販売部門の社員数は2,500人、リコー・インダストリー・フランスの社員数は1,270人という規模にまで成長を遂げた。同社の研究開発部長のJean-Pierre Blanger氏に話を聞いた。
「当社は日本や中国だけに工場を置こうとは考えませんでした。世界中どこでも同じように高い質のサービスを提供するためには、顧客の近くにいて密接に協力し合うことが必要。何もないところからイノベーションは生まれません。それは顧客にじかに接し、対話するところから生まれるのです。当社では特定の顧客を対象としたプロトタイプを開発し、それを他の顧客にも適用できないか検討するという方法をとっています。1対1から1対大勢への転換です」
リコーフランスが独自の開発チームを持つようになった経緯は。
Jean-Pierre Blanger氏:当社では各現地法人が小さな開発チームを持つことができる仕組みになっています。特に日本で製造された埋め込みJavaプラットフォームをベースに、顧客仕様に合わせたソフトを開発することを目的としています。フランスでは高いソフトウェア開発技術を持つ少数精鋭のチームを買収しました。現在当社には2つの研究開発チームが存在しますが、1つはパリ近郊Rungisに設けたチーム。運用関連プロジェクトで営業チームと密接に協力しながら開発を進めています。もう1つはブルターニュ地方Lannionのチームで、通信関連やドキュメント統制の最先端技術に関するより長期的なプロジェクト。11人が一丸となって取り組んでいます。マネージャーの中には依然として開発部門は経費を食うだけという見方をする人もいますが、明日のビジネスを作っていく部門であり、われわれの成功は社内の士気高揚につながる重要な要素であると考えます。
リコーフランスの研究開発部門は、リコーのグローバル展開全体にとってどのように貢献しているでしょうか。
研究開発チームの基本的な目的は新たな使い方を発見し、テストすることです。フランスの開発チームはJavaの専門知識を評価されており、日本の本社からはドイツやオランダを含む欧州での研究事業を任され、当社製品用のオープンソースプラットフォームを構築することになりました。これはこの業界にとっては革命的なこと。またフランスリコーはドキュメント&情報マネージャー作業部会のグローバルな統括も行っています。
当社は研究開発の分散化がもたらすメリットをよく理解している。現場でのプレゼンスが高いと、より少ない経営資源でより大きなインパクトを与えることができます。
社内コラボレーションの具体的な仕組みは?
日本の技術センターとのやりとりが非常に多いため、時差の問題を解決しなければなりません。テレビ電話を多用するし、もちろん電子メールも使います。しかしビデオ会議のような最新機器を使っていても、年に2回は相手と顔を合わせた方がいい。直接会うのが一番なんです。加えて、プロジェクトが予定通り進んでいることをトップの誰かが常に確認すること、また当初の目標を全員がいつも忘れないようにすることも重要です。
リコーが持続可能な開発を重視する理由は。
行動規範がブームになる前から、当社は企業として模範になりたいと考えてきました。もちろん企業である以上、利益追求は大切です。しかし当社創立の5つの理念には尊敬、献身、倫理の3つが含まれています。顧客に対して印刷量を減らすための工夫を伝えたり、ドキュメント統制のための主な指標を決めるお手伝いをするなどの活動も行っています。一方社内でも、社員1人あたりのCO2排出量を年1%削減するなどといった高い目標を掲げています。
The third “Brazilian Investors’ Club” summit, organized by the IFA, was held at the prestigious Palais Brongniart on December 13, 2011.